駅に降り立つと、ミホの鼻を、みずみずしい土の香りと満開の花の香りが包んだ。夫の実家を離れてから、彼女はこの香りを待ち望んでいた。義母と一緒に野原を走り回り、野草を摘んで過ごした夏の記憶が蘇ってきた。でも今日、戻ってくるのは何かが違う。義母は実家で初めてのお盆を迎えるのだ。
しかし、ミホは愛する義母と再会できる嬉しさに加えて、夫の父と顔を合わせることを思うと、胸の高まりを抑えられなかった。これまで何度か訪れるたびに、彼はどこか謎めいた存在に映っていた。でも今日、ミホは彼について新たな発見をした。その深い茶色の瞳の奥に、悲しみの翳りが息づいていたのだ。

初日の夜の食事は、月明かりのもとで家族が集まり、お餅や甘納豆、野菜が盛られた皿を前に、皆が箸を進めた。一人ひとりが食事をしながら、先祖が見守る祭壇に向かって祈りを捧げ、頭を下げた。提灯の灯りがゆらゆらと揺れ、静かな祈りの声が響く、穏やかな光景だった。
食事が終わると、ミホは疲れ切って床に就いたが、義父の憂いを帯びた眼差しが頭から離れなかった。すると突然、夫がそばに現れ、「今夜、花火をしましょうか」と囁いた。
美穂は、次に何が起こるかを予感しながら、熱心にうなずいた。その夜、義父は亡き妻の浴衣姿のまま、招待客の中にひとり立っていた。導火線に火をつけ、空一面に鮮やかな火花が散っていくのを見ながら、義父は流しきれなかった涙で目を輝かせていた。その時、ミホは義父が失ったパートナーをどれほど深く悼んでいるかを理解した。
その光景は突然終わりを告げ、夫が彼女を庭の奥まった場所に連れて行った。二人は並んで横になり、星空を見上げた。ミホは夫の不安を感じ取ったのか、ためらいがちにこう告白した。
それでは、ALDN-246をお楽しみください。
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